じわじわ怖い

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死んだ友人のアカウントのこと

事故で亡くなった親友のSNSアカウントが、死後も更新され続けた。最初は遺族か誰かの手違いだと思っていた。でも投稿の内容が、私にしか分からないことを、知っていた。 ミサキが死んだのは、去年の秋の終わりごろだった。 峠道での事故だったと、共...
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毎晩同じ角を曲がる夢のこと

毎晩見る同じ夢の中で、ある角を曲がるたびに景色が少しずつ変わっていく。気づいたとき、私は夢の外でも何かを失い始めていた。 最初は、ただの夢だと思っていた。 夢を見る人間なんて世の中にごまんといるし、繰り返し同じ夢を見ることだってある。受...
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叔父の家の時計について

亡くなった叔父の家を片づけていた私は、家中の時計がすべて正確な時刻より数分だけ進んでいることに気づいた。それは叔父の癖だと聞かされたが、調べるうちに、その「数分」には別の意味があったように思えてならない。 叔父が死んだのは、私が三十二歳の...
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祖母の仏壇の写真が、増えていた話

祖母の家に帰るたびに、仏壇に飾られた遺影が一枚ずつ増えていた。誰も気づいていないのか、それとも気づいていて、黙っているのか。
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毎年同じ日に届く、差出人のない手紙のこと

二十三歳の誕生日から毎年欠かさず届く差出人不明の手紙。消印も、筆跡も、毎回まったく同じだった。その手紙が、ある年だけ届かなかった。 最初の一通が届いたのは、私が二十三歳になった日のことだった。 当時、私は県境の町にある小さなアパートに一...
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給湯室の水が、止まらない夜のこと

誰もいないはずの時間に、給湯室から水の流れる音がする。それが気になりだしてから、私は職場のある「事実」に少しずつ気づいていった。 これは私が以前勤めていた会社でのことで、もう五年ほど前の話になる。 当時、私はとある中小の卸売会社に勤めて...
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祖母がいつも挨拶していた、あの場所のこと

祖母が毎朝、誰もいない縁側の隅に向かって頭を下げていた。その理由を知ったとき、私は祖母の家に二度と泊まれなくなった。 祖母の家に初めて泊まったのは、小学三年生の夏だった。 県境に近い山の中の集落で、バス停から歩いて二十分くらいかかる場所...
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アルバムの中の、知らない参列者

友人の結婚式のアルバムを整理していたとき、どの写真にも同じ女が写り込んでいることに気がついた。誰も彼女を知らないのに、彼女はずっとそこにいた。 あれを思い出すきっかけになったのは、去年の秋に自分の引き出しを整理していたときのことだった。奥...
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拾ったノートが、私の夢だった

雨の日に拾ったノートには、見知らぬ誰かが書き続けた夢の記録が綴られていた。読み進めるうち、その夢が自分の夢と完全に一致していることに気づく。 それを拾ったのは、梅雨の終わりごろの話だ。 駅から徒歩十分ほどのところに住んでいて、毎朝同じ道...
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祖母の家の電話が、鳴る夜のこと

亡くなった祖母の家を片付けていた私は、契約を切ったはずの固定電話が夜になると鳴ることに気づいた。受話器の向こうには何もない——でも、本当に何もないのだろうか。 祖母が死んだのは、去年の秋の終わりごろだった。 享年八十四。大病をしたわけで...
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