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その路地を、毎晩通っていた

夜間警備の巡回ルートに含まれた古い路地。「決して立ち止まるな」という口頭の申し送りだけが、代々引き継がれていた。前任者の記録を辿ったとき、同じ違和感が、同じ順番で記されていた。 警備の仕事を始めて、最初の一週間は何も思わなかった。 施設...
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『ここは二度目です』と書かれていた

深夜の高速サービスエリアで、毎朝6時ちょうどに目が覚めるようになってから、俺は少しずつ、自分の周りにいる「人」への疑いを捨てられなくなっていった。これは去年の秋から冬にかけて、俺が記録しておいた出来事の全部だ。 これを書いておかないといけ...
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更地の手紙を、拾ってはいけない

大晦日の夜、管理するマンションに隣接する更地から、宛名のない手紙が届きはじめた。それは毎年、同じ日に、同じ場所から来ていたのだと気づいたとき、もう手遅れだった。
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あなたの連絡先に、知らない番号はいくつありますか

実家の漁村に帰省した夜、スマホの連絡先に見覚えのない番号が一件ずつ増えていた。既読のつかないはずのメッセージが既読になり、位置情報は港の沖合を指し続けた。 これを書いているのは、あの夜から三週間が経った今日だ。 ずっと誰かに話したくて、...
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【意味が分かると怖い話】祭りの夜、灯りは数えてはいけなかった

子どもの頃、祖父の家で過ごした夏のある夜、私は「やってはいけないこと」をしてしまった。あの村の祭りには、誰も教えてくれなかった理由があった。 これを書こうと思ったのは、去年の秋に祖父が亡くなって、実家の荷物整理をしていたときのことがきっか...
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名前を呼ばれた夜の記録

県境の廃校跡地に建つアパートに引っ越した夜、停電の闇の中で自分の名前を呼ぶ声を聞いた。それ以来、少しずつ、確かに自分だったはずのものが消えていっている。 これを書いているのは、引っ越しから三ヶ月が経った、ある夜のことだ。 別に誰かに読ま...
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巡回中、トンネルの人数が合わなかった話

山中トンネルの夜勤警備員として働いていた俺が、巡回記録の「人数」が毎回ずれていることに気づいたとき、すでに何かが始まっていた。正しい数は、いったいどちらなのか。 これを書いておこうと思ったのは、あの仕事を辞めてからちょうど一年が経ったから...
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そのモールに、何番目のルールがありますか

閉店後のショッピングモールでアルバイトをしていた大学生が、年末の警備中に「守らなければならない決まり事」の数が少しずつ増えていくことに気づいた話。何かを破ったのか、それとも最初から何かがいたのか、今も答えは出ていない。 これを書いておかな...
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深夜の立体駐車場に映っていた話

実家に帰省した夜、立体駐車場の防犯カメラ映像を見てしまったことで、それは始まった。深夜2時を挟んだあの記録は、なぜか過去にも残っていた。 これを書くかどうか、ずいぶん迷った。 信じてもらえないかもしれないし、信じてもらったとしても、それ...
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【洒落怖】団地の集合写真に映った清掃員

古い団地の清掃員として働き始めた男が、管理室に飾られた古い集合写真の中に、自分に似た人物が写っていることに気づいた。その写真は毎朝、少しずつ変わっていた——ではなく、自分の方が、少しずつ写真に近づいていた。
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