一人称怪談

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旧居の郵便受けに届いた手紙のこと

引っ越しから数ヶ月が経っても、かつて住んでいたアパートの郵便受けに自分宛の手紙が届き続けた。差出人の名前に、見覚えはなかった。 引っ越しというのは、思ったよりも長い尾を引くものだと思う。転送届を出しても、どこかから旧住所に郵便が届いたり、...
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毎回同じバス停で、見つめてくる人の話

通勤に使う路線バスの、決まった停留所に、いつも同じ人が立っている。ある日、その人が自分を「待っていた」ことに気づくまでの話。 これは去年の秋ごろから、今年の春にかけて、私が実際に体験したことです。怖い話というより、今も答えが出ていない話、...
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退去後も届き続けた、あの手紙のこと

引っ越しから三ヶ月後、旧居の郵便受けに自分宛の手紙が届いていると元隣人から連絡が来た。差出人も内容も、少しずつ、おかしかった。 引っ越しというのは、思った以上にやることが多い。 転居届、各種住所変更、ライフラインの解約手続き。それだけで...
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旅先の写真に残った、私の影のこと

旅行先で撮った写真を見返すと、自分の姿はどこにもないのに、自分だけの影が地面に落ちていた。最初は光の加減だと思っていた。 去年の秋に、一人で小さな旅行をした。 目的地は特に決めていなくて、ただ仕事が続きすぎて疲れていたから、なんとなく電...
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毎晩十一時の呼び鈴

これはフィクションです。新しいアパートに越してから、毎晩きっかり同じ時刻に玄関の呼び鈴が鳴るようになった。出ても誰もいない。それが何十日も続いたとき、ある夜だけ、何かが違った。 引っ越してきたのは、秋が始まりかけた頃だった。 仕事の都合...
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壁の染みが増えていく部屋の話

これはフィクションです。引っ越し先のアパートの壁にあった小さな染みが、日を追うごとに少しずつ形を変えていく。気づいた時には、その染みが部屋の中に「何か」を映し出していた。 あれは二十代の後半、仕事の都合で県境の町に引っ越した時の話だ。 ...
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