不思議な体験

スポンサーリンク
Uncategorized

台風の夜に峠で聞こえた声の話

台風の夜、実家への帰省途中で立ち往生した峠道で、聞こえるはずのない生活音と声が車の外から届いた。あの夜の記録を、私はまだ誰にも見せていない。 これは去年の秋に私が経験したことで、誰かに話すつもりはなかったのだけれど、記録だけは残しておこう...
Uncategorized

あなたの連絡先に、知らない番号はいくつありますか

実家の漁村に帰省した夜、スマホの連絡先に見覚えのない番号が一件ずつ増えていた。既読のつかないはずのメッセージが既読になり、位置情報は港の沖合を指し続けた。 これを書いているのは、あの夜から三週間が経った今日だ。 ずっと誰かに話したくて、...
Uncategorized

毎晩、隣の部屋から挨拶が来た

引っ越して間もない部屋で、壁越しに隣人から声をかけられる夜が続いた。おかしいのは、挨拶のたびに、俺の記憶から何かが消えていったことだった。 あの部屋に越してから、だいたい三ヶ月後のことだと思う。「だいたい」と言うのは、正確な時期を俺が覚え...
Uncategorized

毎朝、ポストに誰かの名前があった

引っ越して間もない一軒家で、毎朝ポストに届く郵便物には、家族の誰でもない名前が書かれていた。その名前を調べるたびに、私の記憶から何かが少しずつ消えていった。 あの家に越してきたのは、夫の転勤が決まった三月の終わりだった。 県境に近い小さ...
Uncategorized

毎朝、庭木に結ばれていた話

引っ越し先の庭にあった一本の木に、ある朝から紐が結ばれていた。最初は一本だったそれが、気づくたびに形を変え、やがて語り手は「誰かが何かを数えている」のではなく、「何かが自分を数えている」ことに気づく。 引っ越しをしたのは、三十二歳の秋のこ...
Uncategorized

毎晩、日記の続きが書かれていた

一人暮らしのはずなのに、自分では書いていない日記の続きが毎晩増えていた。筆跡は私のものとまったく同じだった。 日記をつけ始めたのは、その町に引っ越してきた春のことだった。 もともと几帳面な性格ではないし、三日坊主には自信がある。それでも...
Uncategorized

毎晩、同じ時間に電話が鳴る話

夜の11時17分、必ず鳴る固定電話。出るたびに聞こえるのは無音だけのはずだった——はずだったのに、ある夜から、かすかに何かが変わり始めた。 あの電話のことを、誰かに話したのは今回が初めてだ。 話したところで信じてもらえるか分からないし、...
Uncategorized

毎週届いていた荷物の話

一人暮らしを始めた部屋に、毎週日曜日、宛名のない荷物が届き続けた。開けるたびに、俺の記憶から何かが欠けていくような気がした。 その部屋に引っ越してきたのは、二十四歳の秋のことだった。 仕事の都合で地元を離れ、県境沿いの小さな町に越してき...
Uncategorized

毎晩、日記の内容が少しずつ変わっていた

三年間つけ続けた日記を読み返したとき、私は自分が書いた覚えのない記述を見つけた。しかしそれは、確かに私の筆跡だった。 日記をつけ始めたのは、大学を卒業して最初の職場に入った年の春だった。 特別な理由があったわけじゃない。配属先の上司が「...
Uncategorized

うちの留守番電話が増えていく話

一人暮らしの部屋に置いた古い留守番電話。誰もかけてきていないはずなのに、毎朝メッセージが一件ずつ増えていく。残された声は、いつも自分自身のものだった。 その電話機を拾ったのは、引っ越しの三日後だった。 県境に近い小さな町に移り住んだのは...
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました