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毎晩続く、あの廊下の夢のこと

同じ廊下を歩き続ける夢を見るようになってから、現実との境界が少しずつ溶けていった。夢の中にいる「誰か」が、こちら側に近づいてきている気がしてならない。
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拾ったノートに書かれていた夢の話

古本屋の近くで拾ったボロボロのノート。そこには、私が見てきた夢と、まったく同じ夢が、見知らぬ誰かの筆跡で記されていた。 それを拾ったのは、去年の秋の終わりごろだった。 場所は、私が住んでいる町の外れにある商店街。シャッターの降りた店が多...
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誰もいない時間に映っていたもの

深夜の事務所の防犯カメラに、毎晩同じ時刻に人影が映り込んでいた。だが調べるほどに、その影が「ずっと前からそこにいた」ことがわかってきた。 これを書こうと思ったのは、先月ようやく退職が決まったからだ。あの会社を辞める理由は表向き「一身上の都...
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死んだ友人のアカウントのこと

事故で亡くなった親友のSNSアカウントが、死後も更新され続けた。最初は遺族か誰かの手違いだと思っていた。でも投稿の内容が、私にしか分からないことを、知っていた。 ミサキが死んだのは、去年の秋の終わりごろだった。 峠道での事故だったと、共...
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毎晩同じ角を曲がる夢のこと

毎晩見る同じ夢の中で、ある角を曲がるたびに景色が少しずつ変わっていく。気づいたとき、私は夢の外でも何かを失い始めていた。 最初は、ただの夢だと思っていた。 夢を見る人間なんて世の中にごまんといるし、繰り返し同じ夢を見ることだってある。受...
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叔父の家の時計について

亡くなった叔父の家を片づけていた私は、家中の時計がすべて正確な時刻より数分だけ進んでいることに気づいた。それは叔父の癖だと聞かされたが、調べるうちに、その「数分」には別の意味があったように思えてならない。 叔父が死んだのは、私が三十二歳の...
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同窓会の写真に、知らないクラスメイトが写っていた話

中学の同窓会で撮った集合写真に、誰も卒業した記憶のない「三十三人目」が写っていた。調べるほどに、その存在の痕跡は確かに残っていて、それなのに誰一人、本当のことを語ろうとしなかった。 去年の秋に、中学の同窓会があった。 卒業してからざっと...
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祖母の仏壇の写真が、増えていた話

祖母の家に帰るたびに、仏壇に飾られた遺影が一枚ずつ増えていた。誰も気づいていないのか、それとも気づいていて、黙っているのか。
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毎晩、誰もいない玄関のこと

引っ越してきたアパートで、毎晩同じ時刻に鳴り続ける呼び鈴。出ても誰もいない。それが始まったのは、前の住人の話を聞いた翌日からだった。 最初は、単純な誤作動だと思っていた。 その部屋に越してきたのは、三月の終わりだった。職場の近くで、家賃...
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誰も知らなかった、あの同僚のこと

職場に馴染んでいたはずの同僚・佐伯さんが、ある日を境に誰の記憶からも消えていく。彼女は本当に存在していたのか、それとも最初から——。 私が今の会社に転職してきたのは、三年ほど前のことだった。 業種は小さな印刷会社で、従業員は全部合わせて...
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