創作怪談

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叔父の家の時計について

亡くなった叔父の家を片づけていた私は、家中の時計がすべて正確な時刻より数分だけ進んでいることに気づいた。それは叔父の癖だと聞かされたが、調べるうちに、その「数分」には別の意味があったように思えてならない。 叔父が死んだのは、私が三十二歳の...
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同窓会の写真に、知らないクラスメイトが写っていた話

中学の同窓会で撮った集合写真に、誰も卒業した記憶のない「三十三人目」が写っていた。調べるほどに、その存在の痕跡は確かに残っていて、それなのに誰一人、本当のことを語ろうとしなかった。 去年の秋に、中学の同窓会があった。 卒業してからざっと...
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祖母の仏壇の写真が、増えていた話

祖母の家に帰るたびに、仏壇に飾られた遺影が一枚ずつ増えていた。誰も気づいていないのか、それとも気づいていて、黙っているのか。
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毎晩、誰もいない玄関のこと

引っ越してきたアパートで、毎晩同じ時刻に鳴り続ける呼び鈴。出ても誰もいない。それが始まったのは、前の住人の話を聞いた翌日からだった。 最初は、単純な誤作動だと思っていた。 その部屋に越してきたのは、三月の終わりだった。職場の近くで、家賃...
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誰も知らなかった、あの同僚のこと

職場に馴染んでいたはずの同僚・佐伯さんが、ある日を境に誰の記憶からも消えていく。彼女は本当に存在していたのか、それとも最初から——。 私が今の会社に転職してきたのは、三年ほど前のことだった。 業種は小さな印刷会社で、従業員は全部合わせて...
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旅先の写真に残った、私の影のこと

旅行先で撮った写真を見返すと、自分が写っていないはずのカットに、自分の影だけが落ちている。最初は光の加減だと思っていたのに、枚数が増えるにつれて、それは別の何かの証明になっていった。 その旅行の写真を整理したのは、帰ってきてから三日後のこ...
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毎年同じ日に届く、差出人のない手紙のこと

二十三歳の誕生日から毎年欠かさず届く差出人不明の手紙。消印も、筆跡も、毎回まったく同じだった。その手紙が、ある年だけ届かなかった。 最初の一通が届いたのは、私が二十三歳になった日のことだった。 当時、私は県境の町にある小さなアパートに一...
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職場のみんなが、同じ夢を見ていた話

ある朝から職場の同僚たちが「同じ夢を見た」と話し始め、その夢の内容が少しずつ、確実に変化していった。自分だけが夢を見ていないことに気づいたとき、本当の恐怖が始まった。 最初にその話が出たのは、確か十一月の終わりごろだったと思う。 私が働...
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実家に帰るたびに、家具が増えていた話

年に数回しか帰らない実家で、帰省のたびに見覚えのない家具が一つずつ増えていた。両親は「ずっとあった」と言い張り、写真の記録だけが静かに食い違いを証明し続けた。 これはおれが二十代の後半から数年かけて経験した話で、今もはっきりした答えは出て...
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旧居の郵便受けに届いた手紙のこと

引っ越しから数ヶ月が経っても、かつて住んでいたアパートの郵便受けに自分宛の手紙が届き続けた。差出人の名前に、見覚えはなかった。 引っ越しというのは、思ったよりも長い尾を引くものだと思う。転送届を出しても、どこかから旧住所に郵便が届いたり、...
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